――「コミック電撃だいおうじ」で「『凪のあすから』4コマ劇場 なぎよん」を連載中の茶藤先生ですが、先生はいつ頃から漫画家を目指されたのでしょうか?
商業誌で漫画を描くことを意識しだしたのはごくごく最近のことなんです。昔から漫画もアニメも大好きでしたが、自分で進んで漫画を描くようになったのは2クール目のちさきや紡くらいの頃ですね。ストーリーを纏めるのがすこぶる苦手なので、起承転結をつける練習をしてみようと4コマ漫画を量産し始めたのがこの作品に関わらせていただくことになった大きな要因でした。「なぎよん」が初めての漫画のお仕事なので、今やっと漫画家を志し始めたといっても過言ではないくらいです。ペンネームは本名をもじっただけで深い意味はないのですが、お茶も和菓子も好きです。
――「なぎよん」を連載することになったきっかけは?
インターネット上で4コマ漫画を描き散らしていたところを、偶然「だいおうじ」の現担当さんに発見していただいたのがきっかけでした。もしやこれは何かしらの詐欺なのでは……と勘繰りつつメールでのやり取りをさせていただきまして、どうやら本当に連載させてもらえるらしいと気づいた時は内心かなりドキドキでした。
――『凪のあすから』の脚本を読まれて、まずはどんな感想を持たれましたか?
序盤では特に海と陸の人間模様について細かく描写されていたため、光たち4人の気持ちのすれ違いも相まって、ギャグ漫画と結びつかないくらいシリアスっぽいぞ、というのが正直な感想でした。また第12〜13話分くらいまでの脚本と、最終的な人間関係の相関図を一気にいただき、2クール目の展開を知らなかった為どうして相関図がこんなことに! と暫く一人で悶々としていました(笑)。
――なるほど(笑)。それでは実際の映像を見ての第一印象をお聞かせください。
美術でも拝見していましたが、動画で見る青く澄んだ海の描写は圧巻でした。PVを観た段階ではまだ世界観について「ファンタジーで青春群青劇を」というくらいしかお聞きしていなかったため、ちらっとしか顔を出さなかった紡はまなかをたぶらかす悪役的な人物に違いないと想像していました(笑)。でも実際非の打ちどころのない少年でとても申し訳なかったです。第1話は画面もBGMも明るくコミカルで、シリアスな場面も重くなりすぎずとても見易かったです。先の展開を知っていても毎週アニメーションで見るのが楽しみです。
――ちなみに好きなエピソード、シーン、セリフ、キャラクターは?
エピソードだと、呪いの魚(ぎょめんそう)のエピソードが、現実に起こったら心底恐ろしいことなのに海の住人にとっては恐怖感はなくちょっとしたお仕置き程度のような、海と陸との独特な文化の違いが垣間見えて印象的でした。セリフだとうろこ様が「〜じゃもの」という語尾を使うところが、切ないシーンなのにちょっとだけお茶目な感じがして妙にお気に入りです。キャラクターは、ちさきがかなり好きですね。1クール目は言動の危なっかしさにひやひやしておりましたが、今や本当に良い団地妻だと思います。
――実際に作業されて、描くのが難しいキャラクター、楽しいシーンなどはどこでしょうか?
難しいのは要です。本編で一番心の内を見せていない感じがして、どうボケさせたらいいか毎回迷っています。逆に紡やまなかはどこまでもボケてくれるため描いていてとても楽しいので、要がボケ倒すネタも一度描いてみたいです。
――「なぎよん」で、こういうエピソードを描いてみたいというのがありましたらお聞かせください。
凪あすの世界は夏が舞台なので、夏以外の学校行事の話など描いてみたら面白いのではないかと思います。現在の年齢関係なく全員参加の運動会、みたいなのも楽しいかもしれません。
――舞台として海村が出てきますが、茶藤先生は海と山だったらどちらがお好きですか?
この作品に関わらせていただきながら言うのは忍びないのですが、実は私はカナヅチで水辺にはまったく近づけないため、どちらかと言えば山派です。山派と言いつつ登山もする方ではないのですが、何度見ても絶景な函館山の夜景はまた見に行きたいと思っています。無論ロープウェイを使用するのですが(笑)。
――それでは、小さいころ夢中になった童話はありますでしょうか?
作品の独特な空気が癖になり『注文の多い料理店』は何度も読み返しました。絵本なら『きつねのでんわボックス』が宝物です。ほわっとした温かさを含んだイラストはいつ見ても癒されます。どんな形でも動物が出てくる作品が好きだったのだと思います。
――茶藤あんこ先生にとって『凪のあすから』はどういう作品になりましたでしょうか?
初めての連載でスピンオフという大変なプレッシャーのお仕事でしたが、こんなに素敵な作品に関わらせていただき、とても光栄でものすごく勉強になりました。
いちファンとしてこれからの展開も楽しみにしつつ、漫画家としての第一歩としてこれからずっと大事にしていきたい作品になりました。アニメ本編では登場人物たちの想いや関係もますます複雑に交差しておりますが、ちょっとした息抜きに「なぎよん」を手に取ってくださると嬉しいです。もうひとつの『凪のあすから』の世界として、こちらのまなか達のこともどうぞよろしくお願い致します。
商業誌で漫画を描くことを意識しだしたのはごくごく最近のことなんです。昔から漫画もアニメも大好きでしたが、自分で進んで漫画を描くようになったのは2クール目のちさきや紡くらいの頃ですね。ストーリーを纏めるのがすこぶる苦手なので、起承転結をつける練習をしてみようと4コマ漫画を量産し始めたのがこの作品に関わらせていただくことになった大きな要因でした。「なぎよん」が初めての漫画のお仕事なので、今やっと漫画家を志し始めたといっても過言ではないくらいです。ペンネームは本名をもじっただけで深い意味はないのですが、お茶も和菓子も好きです。
――「なぎよん」を連載することになったきっかけは?
インターネット上で4コマ漫画を描き散らしていたところを、偶然「だいおうじ」の現担当さんに発見していただいたのがきっかけでした。もしやこれは何かしらの詐欺なのでは……と勘繰りつつメールでのやり取りをさせていただきまして、どうやら本当に連載させてもらえるらしいと気づいた時は内心かなりドキドキでした。
――『凪のあすから』の脚本を読まれて、まずはどんな感想を持たれましたか?
序盤では特に海と陸の人間模様について細かく描写されていたため、光たち4人の気持ちのすれ違いも相まって、ギャグ漫画と結びつかないくらいシリアスっぽいぞ、というのが正直な感想でした。また第12〜13話分くらいまでの脚本と、最終的な人間関係の相関図を一気にいただき、2クール目の展開を知らなかった為どうして相関図がこんなことに! と暫く一人で悶々としていました(笑)。
――なるほど(笑)。それでは実際の映像を見ての第一印象をお聞かせください。
美術でも拝見していましたが、動画で見る青く澄んだ海の描写は圧巻でした。PVを観た段階ではまだ世界観について「ファンタジーで青春群青劇を」というくらいしかお聞きしていなかったため、ちらっとしか顔を出さなかった紡はまなかをたぶらかす悪役的な人物に違いないと想像していました(笑)。でも実際非の打ちどころのない少年でとても申し訳なかったです。第1話は画面もBGMも明るくコミカルで、シリアスな場面も重くなりすぎずとても見易かったです。先の展開を知っていても毎週アニメーションで見るのが楽しみです。
――ちなみに好きなエピソード、シーン、セリフ、キャラクターは?
エピソードだと、呪いの魚(ぎょめんそう)のエピソードが、現実に起こったら心底恐ろしいことなのに海の住人にとっては恐怖感はなくちょっとしたお仕置き程度のような、海と陸との独特な文化の違いが垣間見えて印象的でした。セリフだとうろこ様が「〜じゃもの」という語尾を使うところが、切ないシーンなのにちょっとだけお茶目な感じがして妙にお気に入りです。キャラクターは、ちさきがかなり好きですね。1クール目は言動の危なっかしさにひやひやしておりましたが、今や本当に良い団地妻だと思います。
――実際に作業されて、描くのが難しいキャラクター、楽しいシーンなどはどこでしょうか?
難しいのは要です。本編で一番心の内を見せていない感じがして、どうボケさせたらいいか毎回迷っています。逆に紡やまなかはどこまでもボケてくれるため描いていてとても楽しいので、要がボケ倒すネタも一度描いてみたいです。
――「なぎよん」で、こういうエピソードを描いてみたいというのがありましたらお聞かせください。
凪あすの世界は夏が舞台なので、夏以外の学校行事の話など描いてみたら面白いのではないかと思います。現在の年齢関係なく全員参加の運動会、みたいなのも楽しいかもしれません。
――舞台として海村が出てきますが、茶藤先生は海と山だったらどちらがお好きですか?
この作品に関わらせていただきながら言うのは忍びないのですが、実は私はカナヅチで水辺にはまったく近づけないため、どちらかと言えば山派です。山派と言いつつ登山もする方ではないのですが、何度見ても絶景な函館山の夜景はまた見に行きたいと思っています。無論ロープウェイを使用するのですが(笑)。
――それでは、小さいころ夢中になった童話はありますでしょうか?
作品の独特な空気が癖になり『注文の多い料理店』は何度も読み返しました。絵本なら『きつねのでんわボックス』が宝物です。ほわっとした温かさを含んだイラストはいつ見ても癒されます。どんな形でも動物が出てくる作品が好きだったのだと思います。
――茶藤あんこ先生にとって『凪のあすから』はどういう作品になりましたでしょうか?
初めての連載でスピンオフという大変なプレッシャーのお仕事でしたが、こんなに素敵な作品に関わらせていただき、とても光栄でものすごく勉強になりました。
いちファンとしてこれからの展開も楽しみにしつつ、漫画家としての第一歩としてこれからずっと大事にしていきたい作品になりました。アニメ本編では登場人物たちの想いや関係もますます複雑に交差しておりますが、ちょっとした息抜きに「なぎよん」を手に取ってくださると嬉しいです。もうひとつの『凪のあすから』の世界として、こちらのまなか達のこともどうぞよろしくお願い致します。